4月末、とある問い合わせのお電話がありました。
「一ヶ月後の結婚式で箏の演奏をしたいのですが、可能でしょうか。
教えていただけますでしょうか。」
ムムム〜〜〜〜？？一ヶ月すか〜〜〜〜？！
どうお返事したらよいか・・・
無責任なことは言えないし・・・・
オロオロオロオロオロ〜〜〜。
でも、強いお気持ちのご様子を伺って、なんとかしたいな・・・・と思い
まずは一度いらしていただくことに。
ところでお電話の主は男性。
サプライズ演奏をしたいのこと。
初心者。
２，３日後、まずはお会いしてお話。そして体験レッスン。
聞くと、皆がしっている曲を一曲弾きたいとのこと。
私も適当なことは言えないので、少し厳しいことをお伝えしました。
１、一ヶ月でも弾けるようになるのは可能だけど、箏は家でも練習できる環境にすること、
２、今は新規受付を行っていないこと、今回のことは特別待遇ということ、
３、5月は自分も本番が重なっていて、レッスンできる日は限られているので、なるべくこちらのスケジュールにあわせていいただけること、
そして、最後にこれは、ほんと厳しい一言。
４、結婚式だけのために、指導することは本当はしたくないこと。
４，については、まったくわたしのエゴでもあります。
箏教室には短期レッスンコースがあるわけではありませんし、
結婚式向け演奏指導コースがあるわけでもありません。
ですが、ご希望の方にはこれまでも何名か指導してきました。
教室はじめて間もなくは、どんな目的でも、どんな場合でもとにかく受け入れるというスタンスで
簡単にお受けしていました。
ですが、実際やってみて、やっぱりあれは間違いだった・・・・
と思うことも多かったのです。
所詮、教室にしても先生にしても利用されてなんぼ・・・という面もありますし、
それでいいと思うこともあります。
ですが、数ヶ月必死で指導して、無事披露宴での演奏を済ませて、
それっきり音沙汰も無いという場合もありました。
悲しいというよりも・・・・・
一体自分はなんだったんだろう・・・・。
なんの為に指導しているんだろう。
とふりかえり、もうこういった指導はやめよう。
地道に続けてくださる方達に力を注ごう！！
という気持ちにかわっていったのです。
ですので、今回も初対面の方に申し訳無い、
しかもこれから結婚式を迎えられる、とってもお忙しく大変な時期の方に
厳しい言葉・・・・と思いつつ、
率直にお伝えしました。
きっとこの教室にはもう来ないな・・・・。
と思ってお話をしていたら・・・・。
こちらの話を全て受け入れ・・・・というか心から理解してくださり、
私の立場も了解いただき、それでは頑張りましょう〜〜という流れになってしまったのです。
というのは、彼自身、本職の他に、とある部門で（体育会系）
教室運営のお手伝いをなさったりもしてらして、先生の立場というのをよくご存知で、
おなじ様な思いをすることがやはりあるそうで・・・。
できれば、これを機に、これっきりではなく、続けていきたいと思っていること。
箏はレンタルして練習すること（といっても奥様になる方には秘密なので、お友達のおうちに箏をおかせていただくとのこと）
爪、チューナー類は自分のものをすぐ購入すること。
等々、対応してくださることに。
ここで誤解の無いように・・・
続けようと思っていても、気持ちがかわり辞めることもあれば、
続けるつもりが無くても、気づいたら続けている・・・・ということもあれば、
習い事というのはそういう物。
なので、教室に入ったら続けなければいけない・・・・ということは全くありません。
問題は気持ちであって、
最初から何か短期的な目的だけの為に指導者を探しているのであれば、
他をあたってください・・・・ということ。
あれ・・・・なに言ってるかわからなくなってきた・・・・・笑。
というか・・・こんなこと書いてたら誰も問い合わせすらする気なくなっちゃうよ・・・。
この男性にしても、結婚式のあとは、想像以上にいろいろとお忙しくなって、
実際はもう教室に通えなくなるかもしれません。
でも、すくなくても、その後も続けてみたい・・・という気持ちが少なくても今あるというのであれば、
私はご協力したいと強く思うのです。
ということで、29日に最後のレッスンを終えました。
私が名古屋ツアーやライブをしている間、よほど練習したのでしょう。
自分でアレンジも加えて
ちゃんとメロディーラインがつたわるように
弾けていました。
その様子をみているだけで、感無量。
幸せな花嫁様♡♡
今週末の結婚式・・・・・どうぞ素敵な想い出になりますように！！