喜多直毅カルテット
初めて聞きに、本郷にある求道会館へ行きました。
ヴァイオリン、バンドネオン、ピアノ、コントラバス
4名での約60分に及ぶ演奏、素晴らしかったです。
メドレー形式で5曲を続けて演奏。
全曲、喜多直毅さんの作曲。
それを立て続けに5曲・・・・というものの、
まるで異なる世界観が次々に生まれる・・・・・
次はどうくるんだろう・・・・
すべて終わる時には、もういちど、最初から聞きたい!
と思えるライブでした。
メンバーそれぞれの様々な表現や音色、魅力というものが、
曲によって様々に変化し、じっくり堪能することができました。
地の底から這い上がってくるような・・・
そして、空をつきぬけていく・・・・
グワ〜〜〜〜〜ッときます。
ここまで自由に感情を楽器に委ねることができる・・・・
圧倒されると同時に、とても羨ましく思いました。
そして、最近聴きに行くライブで最も注目しているリズムの作り方。
今回も、非常に興味深かったです。
コントラバスのベースを刻むリズムというのは、欠かせないもので、
曲全体の拠り所として、安心感を勝手に抱き、常々曲を楽しみますが、
今回、果てしなく細かく正確にヴァイオリンがリズムを(旋律の変化ももちろんそのなかで十分に味わえるのですが)
鳴らし続けるシーン、鳥肌立ちました。
そのテクニックはさることながら、
その上でやはり気持ちが粒にのっている・・・・
そして、コントラバスが、ベースとしての役割の他に
ソロを担う部分での味わい深く、優しい音色に、酔いしれます。
最近、いろいろな方のコントラバスを聞く機会があるのと、
聞くように心がけていることもあり、
今回の田辺和弘さんのコントラバスの演奏も、また今まで聞いたコントラバスの
イメージとも異なり、素敵だなあと思いました。
音がはっきりと立ち上がる印象も受けました。
バンドネオンは生演奏を聞いたのは初めてかもしれません。
このカルテットはアルゼンチンタンゴを土台としていることもあって、
バンドネオンが欠かせない存在でありますが、
タンゴをそうそうしっかり聞いたこともない私ですので、
今回は、ただただ、バンドネオンの音色のどこか素朴なのに、ものすごく妖艶な雰囲気に、
そして、奏者そのものの奥の方から込み上げてくるような音の発し方、息遣いに、
熱く哀愁あふれるタンゴの世界を感じておりました。
今回のライブはCD第二弾の発売記念ということもありましたが・・・
もちろん、購入いたしました。
そして、あまりの素敵さにまだもっていなかった第一弾も一緒に購入いたしました。
喜多さんとは、何年か前に演奏をご一緒させていただきました。
斎藤徹さん、一恵先生、韓国の演奏家の方達と、螺鈿隊でのステージでした。
その時は、なんというか、自分のことでいっぱいいっぱいで、
じっくり喜多さんの演奏を楽しむ余裕がなかったのが残念です。
(ものすごい演奏だ〜〜〜ということは、もちろん実感していましたが)
ですが、その後、徹さんと喜多さんが一恵先生と即興演奏をなさった時、
そして、今回の演奏で、喜多さんの音楽をじっくり体感することができ、
非常に感激しています。
次回は10月にライブを予定なさっているとのこと。
それまでに、他の方とのライブも目白押しの喜多さん。
沢井の深山さんや、元井さんとの即興演奏ライブもあります!!
箏とヴァイオリンの即興演奏・・・ものすごく行ってみたい!!